2025年7月アーカイブ

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スポーツ中や日常生活のなかで急に無理な動作をしたり、強い負荷がかかったりすると筋肉がダメージを受け、筋線維が裂けてしまいます。それが「筋断裂」です。
一般的には太ももやふくらはぎなど下半身に起こりやすく、強い痛みにより歩くのが困難になる場合も。
筋断裂は突然起こるケガなので応急処置が大切。すぐに対処できるよう治療法について松﨑医師にうかがいました。
 

本記事の要約

筋断裂は応急処置と安静が基本で、初期にはRICE療法(安静・冷却・圧迫・挙上)を行い、必要に応じて鎮痛薬も使用します。軽症なら数週間で回復しますが、重症では手術が必要なことも。リハビリやPRP療法で回復を促し、再発防止にはウォーミングアップ、クールダウン、日常的な筋力維持と柔軟性の向上が重要です。
 

筋断裂を起こしたら安静にし、回復を待つ

損傷の程度によって治療法は異なりますが、ケガをした直後は適切な応急処置を行ってください。
軽症の場合、「足がつったのかも?」とこむら返りと勘違いする人もいます。筋肉をもみほぐしたり、あたためたりすると間違った処置になるので注意しましょう。
 

断裂直後はRICE療法を

筋断裂は保存療法が基本です。受傷直後はRest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)が必要となり、頭文字をとってRICE療法と呼ばれています。
具体的には以下の通り。
  • Rest(安静):損傷部位の過度な使用を避け、負荷をかけないようにする。
  • Ice(冷却):炎症や腫れを抑えるためにアイシングを行う。
  • Compression(圧迫):弾性包帯などで軽い圧迫を加え、腫れを軽減。
  • Elevation(挙上):患部を心臓より高い位置に保ち、血流をコントロールして腫れを抑える。
 

薬物療法で炎症と痛みを軽減

痛みで座っているのもつらい、眠ることができないときは、内服薬で痛みをコントロールします。鎮痛・抗炎症薬のNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)などが用いられ、痛みを軽減して生活の質を保ちます。
 

安静期をへてリハビリで再発を防ぐ

筋断裂は自然治癒にまかせるのが一般的です。応急処置後は安静にし、患部を固定しながら回復を待ちます。軽症~中等症なら6~8週間ほどで完治するといわれています。
完全断裂した重度の場合、回復が期待できないときには手術で筋線維や腱を縫合します。
 

1週間は患部に負荷をかけず安静にする

「安静」というと横になっているイメージですが、損傷した筋肉を無理に動かさないようにすることです。できれば仕事は1週間ほどリモートにして、必要最低限の動きにとどめておきましょう。
どうしても外出しなければいけないときは、損傷部位をサポーターで固定し、歩行しにくい場合は松葉杖を使うなどしてください。患部に負荷をかけないようにすることが大切です。
 

痛みが軽減したら軽いストレッチから体を動かす

痛み、炎症がおさまってきたらリハビリをスタート。損傷の程度にあわせて行うので、自己判断はせず医師の診断を受けてください。
まずはストレッチで関節の可動域を回復させることから始めます。徐々に筋肉強化のための運動プログラムへと進み、負荷を増やしながら日常生活への復帰を目指します。
筋断裂の程度によりますが、回復までは数週間から数カ月かかることも。手術をした場合はより長いリハビリ期間が必要となります。
 

回復を促すためにPRP療法を用いることも

損傷した筋線維の組織再生を促すために、PRP(多血小板血漿)療法を取り入れるのも選択肢のひとつです。患者様の血液を採取し、特殊な技術で血小板を濃縮したものを患部に注入する治療法です。痛みの軽減、組織の修復促進が期待できます。
ただし、保険適用ではなく自由診療になります。
 

筋断裂の予防、再発防止にはウォーミングアップとクールダウン

筋断裂は、筋肉の柔軟性の低下や疲労蓄積によって起こりやすくなります。スポーツをする前には必ず準備運動を行い、筋肉をあたためてやわらかくしておくことが予防につながります。
特別な運動、スポーツをしない人でも、日常生活のなかで筋断裂を起こすこともありますので、日頃からストレッチをして関節、筋肉の柔軟性を高めておきましょう。
 
運動後、筋肉に疲労を残さないためにはクールダウンも必須です。筋肉の緊張をほぐすためのストレッチを行ってください。
 
また、日頃、運動をしていない人は急な衝撃に耐えられる筋肉をつけることが大切です。何も運動をせず年齢を重ねると筋肉は落ちていくばかりなので、積極的に体を動かして筋力をつけましょう。高齢者だけでなく、若い世代でも筋力がない人が増えています。運動に加え、筋肉の成長を促すたんぱく質もしっかりととり、衝撃に耐えられる筋肉を育ててください。
 

FAQ

Q1. 筋断裂をした直後はどう対処すればいいですか?

A1. RICE療法(安静・冷却・圧迫・挙上)を実施し、患部を動かさず冷やして炎症と腫れを抑えましょう。
 

Q2. 筋断裂の回復にどれくらいかかりますか?

A2. 軽症〜中等症であれば6~8週間前後で回復しますが、重症や手術が必要な場合は数ヶ月かかることもあります。
 

Q3. 再発を防ぐには何を心がけるべきですか?

A3. 運動前後のストレッチ、日常的な筋力トレーニング、たんぱく質摂取で筋肉を強化し、柔軟性を保ちましょう。
 
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急に無理な動きをすることで筋肉に負担がかかり、筋線維が損傷、断裂してしまうのが「筋断裂」です。一般的には筋断裂は完全な筋肉の断裂を指しますが、部分的な筋断裂は「肉離れ」と呼ばれていますね。(本記事では「筋断裂」に包括記載いたします)
激しいスポーツをするアスリートだけがなるものではなく、運動不足や加齢によって筋力が低下している人も要注意!
1日の大半を座って過ごしている現代人にとって身近なケガと言える「筋断裂」の原因と症状について松﨑医師にうかがいました。
 

本記事の要約

筋断裂や肉離れは、急激な動作や筋力・柔軟性の低下、加齢、水分不足などが原因で起こる筋線維の損傷です。特に太ももやふくらはぎ、肩周辺で発症しやすく、強い痛みや内出血、歩行困難を伴います。スポーツだけでなく、日常生活でも誰にでも起こり得るため、予防と早期の対処が重要です。
 

筋断裂が起こるおもな原因と部位

運動中に「プチッ」と音がして、その後に激しい痛みが現れ歩けなくなった。
筋断裂を起こした人から聞く症状です。なかには「こむら返りかと思った」という人も。
 
筋肉は筋線維と呼ばれる長細い組織が集まってできています。この筋線維が損傷・断裂するのが「筋断裂」や「肉離れ」です。筋肉に過度の負荷がかかることで発症のリスクが高くなりますが、筋力の低下などほかにもいくつか原因が考えられます。
 

急激な動きや過度の伸展で起こりやすい太もも

テニスやサッカー、バレーボールなど瞬発的に走ったり、止まったりするスポーツをしている人は、筋肉が急に伸展するためその負荷に耐え切れず筋断裂や肉離れが起こります。
練習量が多く、何度も何度も繰り返し同じ動作をすることで過度な負荷がかかり、太ももの前にある大腿四頭筋、裏にあるハムストリングスが断裂しやすくなっています。
スポーツ選手に限らず、普段あまり運動していない人が急な方向転換やダッシュをしたときも起こりやすくなるので注意が必要です。
 

筋力、柔軟性の低下で起こりやすいふくらはぎ

筋肉量が少なく、筋力が弱い人も過度な負荷に耐えらずに筋断裂のリスクが高まります。10代、20代の若い世代でも筋力が弱い人が増え、日常の何気ない動作でも筋断裂を起こして受診する人も。
日常的に運動をしていない人が足を滑らせ、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋、ヒラメ筋)を断裂することはよくあることです。
スポーツの練習が続き筋肉に疲労が蓄積しているときや、準備運動不足で柔軟性が不十分なときも発症しやすくなっています。
 

加齢による筋力低下、腱の劣化による腱断裂を起こしてしまうものも

トレーニングをしていないと50代から急激に筋肉量は減少していきます。年を重ねれば重ねるほど筋力は弱くなりますし、柔軟性も失われていくため断裂しやすくなります。
また、高齢者に多い回旋筋腱板(肩甲骨と上腕骨をつないでいる4つの筋肉の腱の総称)断裂は、腱の劣化が原因であり、腱が弱っているところに急激な負荷などで断裂してしまう、これは腱板断裂と呼ばれており、腱断裂の一つになります。
急に肩が痛くなったり、寝ている間に痛みが出ることが多くあります。
 

血行不良、水分不足

血液循環が悪くなると筋肉の柔軟性が低下し、断裂を起こしやすくなります。夏は冷房で体が冷えやすいので冷え対策をしましょう。また、運動前に十分なウォーミングアップを行ってください。
水分不足も筋肉をかたくするため、断裂のリスクが高まります。運動中だけでなく、汗をかく季節はこまめに水分補給をしてください。
 

痛みのほかにどんな症状が現れるのか

「足がつったときのような痛みがあった」「激痛で足を地面につけることができない」など、筋断裂の主な症状は強い痛み。重度になると腫れや内出血を起こすこともあります。
 

断裂した部位の強い痛み

筋線維が損傷を受けることで痛みが生じます。動かすと強い痛みがある、安静にしていても我慢できないくらいの痛みがある場合は、重い症状なので早めに受診しましょう。
 

内出血

筋断裂によって内出血(皮下出血)が起こり、患部の皮膚が青紫色に見えることもあります。出血量が多くなると、血管や神経を圧迫し「コンパートメント症候群」を引き起こす恐れがあり、最悪の場合、周辺部位が壊死することも。
 

歩行困難

重度の場合、立ち上がったり歩いたりすることが難しくなります。痛みだけでなく痺れも伴うことも。無理に動かさず、まずは安静にしていることが大切です。
筋断裂は重症の場合、手術が必要になることもあります。放置せず、早めに適切な治療を受けることが大切です。次回は治療法と再発予防についてお話します。
 
 

FAQ

Q1. 筋断裂とこむら返りはどう違いますか?

A1. こむら返りは筋肉の痙攣による一時的な痛みで、筋断裂は筋線維の損傷による強い痛みと腫れ、内出血を伴うことがあります。
 

Q2. 筋断裂はどのような場面で起こりやすいですか?

A2. 急な運動、準備運動不足、足を滑らせたとき、筋肉疲労や加齢による筋力低下があるときに起こりやすいです。
 

Q3. 筋断裂になった場合の対処法は?

A3. まず安静にし、患部を冷やして腫れを抑えます。歩行困難や強い痛みがある場合は、早めに医療機関を受診してください。
 

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