2021年7月アーカイブ

みなさま暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

開催にあたっての賛否はありますが、東京オリンピックの開催が近づいてきました。

今回は米国メジャーリーグでの活躍めざましい大谷選手の二刀流にちなんで、オリンピックと医師の両立を達成した人、目指す人たちについて少し調べました。

 

まず、どれくらいレアなのでしょうか。

街中でランダムに声をかけた人が、医師または歯科医師である確率は、

初対面の人の誕生日を、一発で当てるくらい

(32万+10万)/1億2000万=3.5x10^-3 ≒ 1/365= 2.7x 10^-3

 

街中でランダムに声をかけた人が、東京2020のオリンピック選手である確率は、

初対面の人の誕生日を2人連続、一発で当てるくらい

(500/1億2000万=4x10^-6 ≒ 1/3652= 7x10^-6)

 

街中でランダムに声をかけた人が、医師または歯科医師かつオリンピック選手である確率は、

初対面の人の誕生日を3人連続、一発で当てるくらい

(日本代表オリンピック選手 のべ約3650人中5人)

 

・・途方もないレアっぷりです。日本代表の占い師でも当てることができそうにありません。さて私の調べた限り5名の方がおられますが、全員ボートでした!医学生で出場されたのは比企先生(1956年メルボルン大会 当時、慶應大学医学部生)だけで、他の4名は歯学部学生または大学院生だったようです。医師や歯科医師は大学生として6年間の在学期間が必要ですが、トップアスリートにとってパフォーマンスを出す時期に一致して勉学をするのは並大抵のことではないと想像します。その後、どの先生も社会的に大活躍されており、特に大学の教員などとして手腕を振るわれているのが印象的です。

 

さて、今回の東京2020で代表入りが期待される陸上女子800mの選手に、医師免許をすでに取得している広田有紀さんがいます。多くの場合、医学部を卒業後すぐに初期研修することがほとんどですが、地元の陸上競技のクラブチーム(新潟アルビレックスRC)に所属し、陸上競技に専念しているとのこと。ぜひとも頑張って欲しいです。

 

そのほか、柔道で大活躍していた朝比奈沙羅さんや、ラグビー日本代表として数々の感動的なプレイをしていた福岡竪樹さんが、医学部に入学したことも記憶に新しいと思います。アスリートとしての活躍期間があったぶん、他の学生よりも高年齢で医師として歩み出すことになるのでしょうが、個人的には全く問題ないと思います。ものすごく貴重な経験をされてきていると思います。体力、精神力共に充実した立派な医療者が生まれることを誇らしく思います。

 

と、感情的になりました。オリンピックに続いて行われるパラリンピックも感動が多く、私は結構好きです。海外に目を向けると、現役選手 兼 現役医師という激レアな方もいらっしゃるようですが、、少し長くなってきましたので、この話は次回ということで。

 

 

ではまた!

 

(加藤基)

 

 

オリンピアン・医療者 二刀流の先生方

比企 能樹 (ひき よしき)先生 メルボルンオリンピック ボート 1956年 当時、慶應大学医学部生 のち北里大学名誉教授、慶應三田会会長

黒崎 紀正 (くろさき のりまさ)先生 東京オリンピック ボート 1964年 当時、東京医科歯科大学歯学部学生 のち東京医科歯科大学教授、附属病院長

向後 隆男 (こうご たかお)先生 東京オリンピック ボート 1964年 当時、東京医科歯科大学歯学部学生 のち北海道大学歯学部教授 (黒崎先生とペア)

俣木 志朗 (またき しろう)先生 モントリオールオリンピック ボート 1976年 当時、東京医科歯科大学歯学部学生 のち東京医科歯科大学教授

小日向 謙一 (おびなた けんいち)先生 アトランタオリンピック ボート 1996年 当時、新潟大学大学院生 のち北海道大学病院歯科医師

 

参考文献

かつて医学部、歯学部の学生がオリンピック選手として活躍していた

小林哲夫 2020.11.22

https://www.nikkansports.com/olympic/column/edition/news/201809210000622.html

 

Wikipedia

比企 能樹 先生

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%94%E4%BC%81%E8%83%BD%E6%A8%B9

黒崎 紀正 先生

https://en.wikipedia.org/wiki/Norimasa_Kurosaki

向後 隆男 先生

https://en.wikipedia.org/wiki/Takao_Kogo

俣木 志朗 先生

https://en.wikipedia.org/wiki/Shiro_Mataki

小日向 謙一 先生

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%97%A5%E5%90%91%E8%AC%99%E4%B8%80

広田 有紀 先生

https://www.asahi.com/articles/ASP1V3Q1CP1MUTQP00M.html

辛川医師オンライン講演

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少し前ですが、土曜日のリンパ浮腫外来手術を担当している辛川医師のオンライン講演がありました。

 

リンパ浮腫をはじめとした形成外科領域の医工連携の取り組みに関する講演でした。医工連携とは、医療関係者や工学系研究者、民間企業などが連携して、医療現場で出てくる課題を、工学やテクノロジーを用いて解決していくという取り組みになります。こういった取り組みで生まれる医療機器というものは、国の規制も厳しく、研究開発し社会実装され患者さんに届くまで非常に様々なハードルがあります。

 

当院で行われているリンパ管静脈吻合術(LVA)1つをとっても、用いられる機器が非常にたくさんあります。顕微鏡、ICGリンパ管造影用カメラ、高周波エコー、持針器(小さい針糸を持つための器械)、12-0針糸などがあり、どれも様々なハードルを乗り越えた科学技術の結晶です。我々は先人の成果に感謝しながら、日々リンパ管と静脈を丁寧に吻合しています。

 

また、当院のリンパ浮腫担当医師は、リンパ管再生、エコーやICG、リンパ浮腫治療システム、リンパ関連疾患の疫学研究など、リンパに纏わる研究も積極的に行っています。

リンパ浮腫から人類が解放される日が早く来ることを願っています。

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