2016年7月アーカイブ

浮腫まないカロリー別の食事例

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以前の医師ブログ「リンパ浮腫と食事」でも触れましたが、BMI 30以上ではリンパ浮腫が悪化しやすくなります。栄養士が作成したカロリー別の食事例を下にお示しします。肥満が気になる方、浮腫改善の食事として参考になさってください。ただし、脱水は蜂窩織炎を起こすもとですので、水分は十分にとってください。

 

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本記事の要約

BMI30以上の肥満はリンパ浮腫を悪化させるため、1500~2000kcalの食事例が紹介されています。朝・昼・夜ごとに具体的な献立が示され、飲酒のカロリーも提示。適切な水分補給も強調されており、医師は「日帰りのリンパ管静脈吻合術(LVA)」の併用も推奨しています。

 

1500 kcal<浮腫まない食事例>

<朝ごはん> 400 kcal

  • ピザトースト(6枚切り)
  • スクランブルエッグ(卵1個)
  • オレンジジュース

 

<昼ごはん> 600 kcal

  • ミートソーススパゲッティ
  • グリーンサラダ

 

<夜ごはん> 500 kcal

  • とんかつ+キャベツ千切り(ヒレ60g)
  • ごはん軽く1杯
  • ほうれん草のお浸し
  • 豆腐とわかめのお味噌汁(豆腐70g)


おやつにプリンやヨーグルトを食べると+100~150kcal
カフェオレを飲むと+90kcal

 

2000 kcal<浮腫まない食事例>

<朝ごはん> 500kcal

  • ごはん軽く1杯
  • 目玉焼き
  • ウインナー 2本
  • じゃがいものお味噌汁
     

<昼ごはん> 600 kcal

  • ハンバーガー
  • ミネストローネ

(または)

  • カレーうどん

(または)

  • 鴨南蛮そば

<夜ごはん> 700 kcal

  • サーモンのムニエル(鮭60 g)
  • ごはん軽く1杯
  • トマトとカッテージチーズのサラダ
  • ・コーンスープ

 

番外編:お酒のカロリー目安<浮腫まない食事例>

<アルコール150kcal>(めやす)

  • ワイン200 ml(グラス1杯80 ml)
  • ビール350 ml(一缶)
  • ウイスキー60 ml(シングル1杯29 ml)
  • 日本酒160 ml(1合180 ml)

 

☆細くしたいけど思うようにダイエットが出来ない方。当院では、「日帰りのリンパ管静脈吻合術(LVA)」にも力をいれています。詳しくは手術のページをご覧ください。

 

食事を中心にケアをしているが、思うようにダイエットの効果を実感できない方。

当院では、「日帰りのリンパ管静脈吻合術(LVA)」にも力をいれています。詳しくは手術のページをご覧ください。

 

<記事更新:2024年6月29日>
 
 
 

FAQ

Q1. なぜBMI30以上はリンパ浮腫に悪いのですか?

A1. 肥満になるとリンパ液の流れが滞りやすく、浮腫が悪化しやすいからです。
 

Q2. 1日1500kcalの献立はどのような内容ですか?

A2. 例として、ピザトーストとスクランブルエッグで400kcalの朝食、ミートソースパスタ600kcalの昼食などが提示されています。
 

Q3. 水分補給で注意すべきことは?

A3. 適切な水分はリンパ液の流れを助けますが、脱水が起こると蜂窩織炎のリスクが高まるためバランスが重要です。
 

どのような乳がん患者さんがリンパ浮腫を発症しやすいのか、オーストラリアのグループの研究結果がBreastという学術雑誌に発表されました。「前向き試験」という、比較的信頼性の高い研究です。

研究グループは乳がんの手術前、術後4週間以内、術後6,12,18ヶ月の時点でのリンパ浮腫の有無を調べました。対象患者の241人はリンパ節切除5個未満、209人は5個以上でした。

おもな結果は次のようなものでした。

・リンパ浮腫を発症した患者の割合は、リンパ節切除5個未満切除の群で3.3%、5個以上切除の群で18.2%でした。

・リンパ浮腫を発症する危険因子は、リンパ節切除5個以上の群のなかでみると、術後12ヶ月の時点での上肢腫脹(オッズ比*13.5)、術後6ヶ月の時点での上肢腫脹(オッズ比*5.6)、腋窩への放射線照射(オッズ比*2.6)でした。(*オッズ比:起こりやすさの比。1より大きいと、それだけ起こりやすいと言えます。)

・術後6ヶ月、12ヶ月の時点での上肢腫脹はタキサン系の化学療法、肥満、術後4週間以内での上肢腫脹との関連が見られました。

・術後1年以内の上肢腫脹は18ヶ月の時点でのリンパ浮腫の強い危険因子でした。

この結果からわかりますように、ある程度リンパ節を切除した乳がん患者さんは、術後1年以内(とくに1年後の時点)でむくみがあると、リンパ浮腫になる可能性が高いようです。術後に一時的にうでがむくむことはよくあると思いますが、術後半年から1年経ってまだむくんでいる方は注意が必要と考えられます。


(参考文献)
Kilbreath Sl et al. Risk factors for lymphoedema in women with breast cancer: A large prospective cohort. Breast. 2016

http://www.thebreastonline.com/article/S0960-9776(16)30041-8/abstract

 

☆ リンパ浮腫とわかったら、早めの治療が重要です。とくにリンパ管静脈吻合術は早期の方が有効です。当院は、待たなくても手術が受けられるように、日帰りのリンパ管静脈吻合術(LVA)に力をいれています。詳しくは手術のページをご覧下さい。

6月23-24日に弘前で開催されました日本静脈学会総会に参加してきましたのでご報告です。

リンパ浮腫の治療に欠かせない弾性ストッキング、あまたの種類がありますが、7月に日本メーカーの新製品が発売になります。東レのココフィーです。

ライクラファイバーという弾性繊維を使用しており、

・繊維自体に着色されており特有のぎらつきが抑えられている
・追随性が良い(よく伸縮する)ので、関節などの動きで食い込まない
・日本人に合ったサイズを細かく取り揃えている

といった特徴があるそうです。当院でも採用する予定にしております。ご希望の方は受診時に仰ってください。

 

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☆ストッキングだけではなく、当院では「日帰りのリンパ管静脈吻合術」に力を入れています。詳しくは手術のページをご覧下さい。

 

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