2021年6月アーカイブ

暑い日が出てきて、夏が近づいてくることを感じます。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、皆様はSDGsがどんなものか、いくつ項目があるか、われわれが達成するべきものは?と聞かれたとき、答えられますか??恥ずかしながら私は全く不勉強でしたので、改めて調べ直しました。

 

Sustainable Development Goalsを略してSDGsですが、日本語では「持続可能な開発目標」です。「いまも未来も、満足できる社会を作ってくために、いまやるべきこと。」とでも言えましょうか。2030年が目標の年ですから、実は今年(2021年)から行動の10年が始まっています。17の目標、169のターゲットからできています。それぞれ、そうだそうだ!と納得できるものが多いのですが、全世界での目標を対象としているため、日本に焦点を当てた「SDGsアクションプラン」が2019年以降、毎年発表されています。

 

このSDGs達成に向けて日本が目指す社会を「Society 5.0」と呼びます。今回私はこの単語に着目してみました。

 

門外漢の私には新鮮な響きでした。これからの5G(第5世代)にかけているのだと思うのですが、内閣府によると「Society 1.0から4.0に続く新たな社会を指す」ということです。新たな社会構造とでも言えるのでしょうか。ちなみに前4段階はそれぞれ、1.0 狩猟、2.0 農耕、3.0 工業、4.0 情報の社会とされています。

紀元前5世紀ごろ?稲作伝来(1.0→2.0)、18世紀の産業革命(2.0→3.0)、20世紀のIT革命(3.0→4.0)、と考えると21世紀始まってすぐに4.0→5.0が起こり始めているというのは、変革が加速していることに他ならないと思います。

 

情報を得るためのインターネットに繋ぐけれども、うまく検索できない、、などがSociety 4.0の課題とされていて、Society 5.0では必要な時に情報が得られるようサイバー空間とフィジカル空間の融合を目指している とのこと。ひとり1台スマホの時代から、ひとり1台ドラえもんの時代になるのかな、という印象を受けました。

 

医療現場では、どこに相談したらいいか分からなくて病状が悪化してから来院される方、時々おられます。新たな社会でどのように医療が提供されていくのか。今より便利な点は様々出てくると思います。一方で変化に伴ってその変化についていけない人が出てくることも、残念ながら歴史が証明しています。

 

SDGsの誓い「誰一人取り残さない (leave no one behind)」が達成され、良い方向へ流れがかわることを切に願っています。

 

ではまた!

(加藤基)

 

参考文献

Society 5.0

https://www.softbank.jp/biz/future_stride/entry/technology/20200706/

 

持続可能な開発目標

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8C%81%E7%B6%9A%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%AA%E9%96%8B%E7%99%BA%E7%9B%AE%E6%A8%99

 

アクションプラン2021

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/dai9/actionplan2021.pdf

 

本ブログの要約

乳び胸(にゅうびきょう)とは、リンパ液が胸腔内に漏れ出し、肺を圧迫して呼吸困難を引き起こす疾患です。原因としては、先天的なリンパ管の異常や心臓・食道の手術中のリンパ管損傷が挙げられます。治療法として、リンパ管吻合術や漏出部位の塞栓術があり、近年の放射線技術の進歩により、これらの治療法の精度が向上しています。また、呼吸状態の評価には、指先に装着するだけで酸素飽和度を測定できるパルスオキシメーターが有効であり、これは日本人によって発明されました。
 

乳び胸とは

コロナ対策でマスク着用が当たり前になり、駅の階段を駆け上がったときなど、マスクしていると息苦しく感じることもあるのではないでしょうか。

医学的に息苦しさを感じる原因はいくつもありますが、リンパ管の病気で呼吸困難になるものもあるんです。その症状を乳び胸(にゅうびきょう)と言います。

 

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 乳び胸のメカニズム

リンパ管は一方向に流れる管になっていて、皮膚や腸管など様々な臓器からリンパ液を回収し、集まったあと首の静脈に返ります。もちろん肺や肺を包む膜(胸膜・横隔膜)にもリンパ管はあって、正常状態ではリンパ液が胸に溜まることはありません。

ところが生まれ持った原因などで中枢近くのリンパ管に通過障害をきたし肺の周りにリンパ液が逆流して漏れ出ることや、食道や心臓などの手術を受けた際にリンパ管が傷ついてしまうことなどで、肺の周りにリンパ液が溜まってしまうことがあります。この状態を乳び胸と呼びます。乳びとは胸を通るリンパ液のことで、言葉の通り白く濁った色をしています。消化管で吸収された脂質などが豊富に含まれているので、手や足で見られる透明なリンパ液と見た目も少し違うわけです。

乳び胸の治療

この乳びが少ししか溜まっていないとピンピンしていられるのですが、量が多くなってくると肺が押されてしまう原因となり、息苦しくなってきます。治療としては様々な方法がありますが、近年はリンパ液の流れが詳しく分かるようになってきたので、リンパ管吻合術なども行われるようになってきました。そのほか放射線技術の発展に伴い、リンパ液が漏れ出る部分やそこに至るリンパ管を薬剤などで詰めてしまう、なんてこともできるようになってきており、今後さらに治療が進むことが期待される領域です。

 

乳び胸の症状を酸素飽和度として数値化する「パルスオキシメーター」

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さて呼吸の状態がどれほど悪いかを見るのに、唇の色が紫になる、ゼエゼエ言う、長く歩けない、など身体所見からも推測はできますが、これを酸素飽和度として具体的な数値で示してくれる機械があります。パルスオキシメーターです。コロナ関連の話題でニュースなどでも時々出るようになり、ご存知の方もおられるかもしれませんが、これ日本人の発明なんです!

パルスオキシメーターの歴史 

採血をせずに酸素飽和度を測る取り組みは、かなり昔から行われていたようです。イヤーオキシメーターと呼ばれる機械は1940年代に使われていたようですが、耳を温めたり圧迫したり、手間と負担がかかる上に正確な数字が出しにくいためにあまり一般化しなかったようです。5cm四方の計測機を耳に装着する必要があったとのこと。わたしの親指が1.5 x 6cm弱くらいですから、親指3本を耳に引っ掛ける状態というと、、アフリカのムルシ族のような感じでしょうか。かなり大きいように思います。

 

その後、簡便かつ確実に酸素飽和度を計測する方法として1974年、日本光電工業株式会社・ミノルタカメラがパルスオキシメーターの原理を特許出願しています。3年後には商品化されましたが、全身麻酔中に患者さんの状態を評価する目的で1980年代にアメリカを中心に定着しました。

 

パルスオキシメーターも商品化された当初の本体はVHSデッキくらい大きかったようですが、今では少し大きな消しゴムくらいのサイズと小さくなり、値段も1万円しないものが市販されています。指先に装着すれば数秒程度で数値が出るし、一般的には信頼性の高い機器だと思います。息苦しさは本人がとても辛いのに、怪我をして大量出血したなどのように見た目が派手ではないことも多々あり、身体所見だけではわかりにくいところもあります。数値となって客観的に評価できるのは、治療する上でも重要ですよね。

 

便利の影に歴史あり。医療の時間的なつながりを感じるこの頃です。

 

ではまた!

(加藤基)

 

参考文献

Wikipedia パルスオキシメーター

コニカミノルタ パルスオキシメータ知恵袋

<記事更新:2025年01月09日>

 

FAQ

Q1: 乳び胸の主な症状は何ですか?

A1:主な症状は、胸腔内にリンパ液が溜まることによる呼吸困難や息切れです。進行すると、肺が圧迫され、さらに呼吸が困難になることがあります。
 

Q2: パルスオキシメーターとは何ですか?

A1:パルスオキシメーターは、指先に装着するだけで血中の酸素飽和度を非侵襲的に測定できる装置です。呼吸状態の評価や管理に広く使用されています。
 

Q3: 乳び胸の治療法にはどのようなものがありますか?

A1:治療法として、リンパ液の流れを改善するリンパ管吻合術や、漏出部位を塞ぐ塞栓術などがあります。近年の医療技術の進歩により、これらの治療法の効果が向上しています。

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