こんにちは。アヴェニュー表参道クリニック院長の佐藤です。
今回は、多くの方が一度は耳にしたことのある「ボトックス注射」についてお話しします。
シワの改善や小顔効果といった美容的な印象が強いボトックスですが、もともと医療現場で使用されている薬剤です。
この記事では、ボトックスの美容医療での基本的な仕組みから効果の持続期間、注意点やリスク、“やりすぎない”ボトックス治療の考え方まで、医師の立場からわかりやすく解説いたします。
ボトックスとは?
基本の仕組み
ボトックス注射の主成分であるボツリヌストキシンは、ボツリヌス菌が出す毒素のことです。
この毒素が持つ、神経から筋肉へ伝わる信号をブロックする作用を利用したのがボトックス注射です。これにより、神経が「動け」という指令を出しても筋肉が動かなくなるという仕組みとなっています。

医療現場で活躍していたボトックス
「ボトックス」と聞くと、美容のイメージが強いかもしれないですが、もともと医療の現場で活躍している薬剤です。
例えば、首の筋肉がある角度で固まってしまう斜頸という病気の筋肉をほぐすために使われていたり、瞼や顔がピクピクと動く眼瞼痙攣や顔面痙攣などの筋肉の異常収縮を弱める治療に使用されています。
その後、1980年代から美容の分野でも広く活用されるようになりました。
現在では、小顔治療やシワ改善治療、多汗症治療など、年齢・性別を問わず人気のある美容治療となっています。
ボトックス注射の主な効果
ボトックス注射の主な効果には「シワ改善」「小顔効果」「汗の抑制」「肩凝りの緩和」などが挙げられます。

3-1 施術後はいつから効果が出る?どれくらい続く?
表情筋によるシワ改善の場合、注射後2〜3日で効果が現れはじめ、1〜2週間ほどで最大の効果を感じられます。個人差がありますが、効果の持続期間は約4〜5ヶ月です。
また、汗の抑制効果もほぼ同じ期間持続します。
肩こりの緩和やエラの張り改善を目的としたボトックスは、1〜2週間後から効果が出はじめ、約1ヶ月半で最大化します。個人差がありますが、こちらも効果の持続は約4〜5ヶ月となります。
3-2 定期的、とはどのくらいの頻度で打つべきか?
巷では「ボトックスを定期的に再注入する」という情報が出回っていますが、具体的には半年に1回の注入が目安とされています。
完全に元に戻る前に再注入することも可能です。
ただし、何度も打っている部位は効きにくくなる可能性があることは注意したい点です。
ボトックス注射のダウンタイムとリスク・副作用について
4-1 ダウンタイムとリスク・副作用について
ボトックス注射は比較的ダウンタイムの少ない治療ですが、注射による内出血や腫れが一時的に生じる場合があります。腫れは軽度で済むことが多く、内出血が出た場合も数時間〜最大でも1週間ほどで自然に落ち着いていきます。
患者様の体質や注入部位によって個人差はありますが、ほとんどの方が日常生活に支障なくお過ごしいただいております。
4-2 施術当日の注意点
また、施術後は以下の点にご注意ください。
- 施術当日は注射部位を強くこすらないこと
- 長時間の入浴、サウナ、激しい運動は避けること
- 洗顔やメイクは当日から可能ですが、注射部位への刺激は控えること
ボトックス注射の注意点
5-1 ボトックス注射のやりすぎ(効きすぎ)について

ボトックス注射のやりすぎ(効きすぎ)には十分気をつけましょう。
過剰に注入すると、筋肉の動きが抑えられすぎてしまい、表情が乏しく見えることがあります。
例えば、目尻なら笑顔が作りづらくなること、おでこなら目を開けにくく感じることがあります。
効きすぎを防ぐためにもまずは少量注入から始めて、経過を見て追加の調整をしていくのが望ましいでしょう。
5-2 左右差について
人それぞれ、筋肉の動きや表情の癖に違いがあるため、左右でわずかに効果の出方が異なることもありますが、医師が筋肉の動きを丁寧に確認しながら注入量を調整することで自然な仕上がりを目指せすことができます。
安心して施術を受けるために、経験豊富な医師による診察とデザインの見極めが大事ですのでカウンセリングを大切にしてください。
5-3 妊娠中・授乳中の方へ
妊娠中・授乳中の方は、胎児に影響を及ぼす可能性があるためボトックス注入を避けるようにしてください。
妊娠前であれば施術は可能です。
まとめ
ボトックス注射は、シワ改善や小顔、多汗症など幅広い効果が期待できますが、医師による適切な診断と設計が極めて重要です。
シワの状態や、どこに・どのくらいの量を注入するかは、人によって個人差があります。注入量が多すぎると、不自然な表情になってしまうなど、マイナスリスクも高まるため、必ず施術する医師によるカウンセリングを受け、ご自身の状態を見極めてもらうことが大切です。
Dr. PROFILE
佐藤 卓士(さとう たかし)

京都大学農学部卒業 農学修士
九州大学医学部卒業 医学博士
岡山大学医学部付属病院 勤務
杏林大学医学部付属病院 勤務
都立大塚病院形成外科 勤務
2018年 アヴェニュー表参道クリニック 院長就任
日本専門医機構認定形成外科専門医
日本レーザー医学会認定レーザー専門医
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